4月の月例経済報告で、政府は「国内景気は新型コロナウイルスの感染拡大によって急速に悪化しており、極めて厳しい状況にある」との総括判断を示しました。政府の景気判断に「悪化」の文言が入れられたのは、表現を使うのは2009年5月にリーマンショック以降、10年11ヶ月ぶりで、個人消費や企業収益、雇用情勢、海外経済などほとんどの項目で下方修正され、先行きについても「感染症が内外経済をさらに下振れさせるリスクに十分注意する必要がある」と報道されています。リーマンショックと今回の違いは、リーマンショックが大手企業から中小、下請け企業へ景気悪化が波及したのに対し、今回は外出自粛などの影響で個人消費が大きく落ち込み、個人やストックの少ない中小・零細企業から破綻し始めていることです。従来は政策融資で急場を凌ぎ、公共投資などの景気刺激策で徐々に景気回復という道筋で政策が組み立てられてきましたが、今回は、わずか1~2ヶ月で売り上げがゼロに落ち込み、アッと言う間に、廃業へ追い込まれる事態も予想されることから、感染終息後の回復が絵空事になる可能性もあります。週明けの国会で審議される予定の補正予算には、国民への現金給付と納税の猶予や終息後の景気刺激策などが盛り込まれていますが、感染終息が見込まれるまでの間、大事な社会インフラでありながら、移動の自粛や部材調達の不調などによって経済活動を制限または中断せざるを得ないバス・タクシーをはじめ劇場・映画館、温泉、ホテル・旅館、スポーツジム、飲食店など、中小・零細事業者の多い分野への救済が求められます。