新型コロナウイルスの感染は日本全国が緊急事態宣言の対象地域になりました。「今までと何が違うのか」と言う問い合わせには、県知事が住民に対し発する行動制限などが「要請」から「指示」に移行する程度と答えていますが、「新型コロナウイルスの感染に対する警戒レベルを引き上げてください」という極めて強いメッセージです。島根県では4月9日に松江市で初めての感染が確認されて以降、15人がウイルス検査で陽性となっていますが、一昨日まではすべてがBUZZを起点とするクラスターとされており、島根県は徹底した疫学調査でウイルス感染の可能性を追跡して濃厚接触者を特定し、対象となった人に対する検査や外出抑制を要請することで感染拡大を抑制できるとしてきました。しかし、これにはいくつかの前提条件が必要で、1つは『濃厚接触者に対する速やかな検査と経過観察』で、一旦は陰性とされた者が数日経過後に陽転した事実からも一定期間の隔離と数次の検査が必要です。2つには『濃厚接触者の家庭、職場、学校など、関係先への情報提供』で、報道では、BUZZの従事者の子(幼児)が感染者となり、夜間保育施設で濃厚接触者となった者に26人の子どもがあるとのことですから、生活拠点となる関係先への情報提供が不可欠です。残念なことに、現状の情報開示はプライバシー保護の理由から、極めて不十分で、濃厚接触者となっても本人の同意がなければ職場等への情報提供はありません。確かに一定のプライバシー保護は必要にせよ、せめて、緊急事態宣言の発令時には、感染拡大や流言飛語、差別などを防止し、住民が適切な生活行動をするためにも、感染者となった人には行動履歴の開示と関係先への情報提供を義務付ける必要があるのではないでしょうか。