4月9日、島根県は島根県立松江工業高校に在籍する松江市の女子高生について、新型コロナウイルス検体検査に陽性反応があり、島根県内での感染を確認したと発表しました。報道によると、女子高生は3月19日から風邪の症状で自宅療養し、松江市内の医療機関で複数回の受診後に抗体検査を行ったとありますが、昨日の時点では2週間余の行動が明らかにされておらず、感染源や濃厚接触者の特定には至っていません。幸い、症状は重篤ではないとのことであり、早急に関係機関による徹底追跡で感染ルートの特定を進めていただきたいと思います。今回、注意すべきは発症から相当の時間が経過していることで、どの時点でウイルスの感染が疑われるのかが明らかにならなければ、注意喚起や行動制限の範囲を定めることが難しくなり、感染が拡大する恐れがあります。さらに、新型コロナウイルスは高齢者が罹患すると重症化するリスクが強いとされ、高齢化率の高い島根県にとっては大きな懸念事項で、感染症外来のある医療機関も限定的な現状です。感染対応にあたる行政機関の皆さんには、自らが感染者にならないよう十分な対策を講じた上で、即断果敢に行動していただき、県民の皆さんには「○○の自由」「プライバシー」の主張を一時的に引き下げして、命を守るために、官民一丸となって新型コロナウイルスに立ち向かいたいものです。