島根県議会防衛問題議員研究会(会長;細田重雄議員)は1月29日に平成31年3月に鹿児島県奄美市開設された陸上自衛隊奄美駐屯地を訪問し、施設見学や駐屯地幹部との意見交換を行いました。奄美駐屯地は南西諸島海域における中華人民共和国の軍事的脅威に対する日本の離島防衛態勢強化を目的として、平成26年に策定された中期防に基づいて建設され、地対艦誘導弾・地対空誘導弾運用部隊を主体とする、550人程度の自衛隊員が駐留する基地で、奄美駐屯地と瀬戸内分屯地で構成されています。中国の海洋活動範囲の拡大や、北朝鮮の核・ミサイル開発などの動きを念頭に、国防の最前線として広域監視や武装ゲリラ侵攻への初動対応任務を負うため、中距離地対空誘導ミサイル(中SAM)部隊と地対艦誘導ミサイル(SSM)部隊が配備されており、駐屯地では配備されている装備の説明を受け、奄美市役所では自衛隊の駐屯に至る経緯や地元自治体との協議状況などの説明を聴取しました。中国の海洋進出に備える政府の防衛方針から生じた陸自の駐屯とは言え、そこに至る経緯には昭和50年代から粘り強く政府に働きかけを続けた自治体の誘致活動がベースにあることを強く感じました。