平成7年1月17日午前5時46分、震度7の大地震により神戸から明石、洲本地域を中心に6,434人(3人が不明)が亡くなった阪神・淡路大震災の発生から25年が経過しました。地震による大津波によって甚大な被害となった東日本大震災と異なり、住宅の全壊・半壊・一部損壊が64万棟に上る都市災害は、インフラの損壊を含めた損害額が約9兆6千億円に達したと報道されています。地震や津波、火山の噴火、台風、集中豪雨など、自然の猛威の前には人間社会がいかに脆いものかを見せつけられますが、被害から逃れることは難しいにしても、最小限に抑えるための備えが必要であることを痛感します。土木・建築技術の進化によって脆弱地盤や急峻斜面の地域でさえ住宅団地の開発や高層ビルの建築が可能となっていますが、東京周辺のみならず大都市圏の過度密集こそ「災いの根」ではないでしょうか。ところで、タイで開催されている東京オリンピックの予選となるAFC-U23選手権で日本代表は、初戦のサウジアラビア、2戦目のシリアにともに1-2の敗北、3戦目のカタールにも1-1の引き分けと3試合で1勝もできずに予選敗退となりました。フル代表とユースの監督を兼務する「2兎を追う」体制が虻蜂取らずになることを災害の教訓から学んでほしいものです。