8月23日は二十四節気の「処暑」。『暦便覧』に「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」とあるように、朝夕の風は涼しさがあり、田圃の稲穂が色づき始め、夏の終わりとどことなく秋の気配を感じる頃となりました。子どもたちの夏休みが終わり、多くの学校で2学期が始まります。ところで、昨日、韓国政府は「日本が一方的に韓国を輸出優遇国から除外したことは、安保協力の根幹を揺がすものだ」として、日韓の軍事情報包括保護協定「GSOMIA」を破棄すると発表しました。この決定は、北朝鮮の核開発を抑止し、朝鮮半島の非核化を図り、日米韓3カ国の安保協力によって東アジアの安全保障を構築するという防衛戦略に大きな齟齬を生じさせる恐れがあり、「ここまで感情的な判断をするのか」と、驚きを禁じ得ないものです。一昨日、北京で行われた河野外相と康京和外相の会談で、「両外相はGSOMIAの必要性について言及した」との報道がされていただけに、「殿のご乱心を諫める重臣の出現」がなければ、国家の孤立と威信低下が加速し、遠からず政権崩壊と半島情勢の混迷は必至と見えます。