8月15日は政令で定める「戦没者を追悼し平和を祈念する日」です。昭和20年8月15日に日本がポツダム宣言を受け入れて無条件降伏し、太平洋戦争が終結したことに因み、毎年、天皇、皇后両陛下のご臨席を得て、政府主催の全国戦没者追悼式が行われ、正午を期して国民に1分間の黙とうを呼びかけます。日本の独立と平和を守るために戦陣に加わり、その身を捧げ、犠牲になったご英霊を顕彰し、哀悼の意を捧げ、恒久平和を誓うことは私たちのつとめであり、本来は法律で定める国民の祭日にすべきです。ところで、先日、「華族 最後の戦い」 とするNHKのドキュメンタリードラマを視聴しました。敗戦後の日本で東京裁判を前に、天皇の戦争責任が追及され、「国体」を否定する声が渦巻く中、内大臣をつとめた木戸幸一や総理大臣をつとめた近衛文麿、内大臣秘書官をつとめた松平康昌などの華族が、皇室の危機に臨んでマッカーサー率いるGHQとわたりあった軌跡を「木戸幸一日記」をもとに検証したものでした。天皇の戦争犯罪を問わずに占領政策をスムーズに進めるというGHQ方針を得るための関係者の働きや昭和天皇のご退位の意向など、敗戦後の国の行く末をめぐる水面下のやり取りはとても興味深いものでした。