6月22日は二十四節気の夏至。『暦便覧』には「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以てなり」とあり、一年で最も日が長い時期ですが、今年の山陰は雨が少なく、水不足が心配です。出雲市佐田町の八雲風穴では「風穴開き」が行われました。岩肌から冷気噴き出す天然の冷蔵庫は、明治時代から農林産物の貯蔵庫として活用されてきましたが、現在はパワースポットとして年間2万人が訪れる観光地となっており、地元の朝原地区の住民で組織するNPO法人風太郎が一帯を管理しています。生憎の小雨模様ではありましたが、浄土真宗西本願寺派の清涼山福泉坊の藤井哲眞住職が安全祈願を行い、出雲市の藤河副市長などが焼香しました。この日は、野村律夫島根大学名誉教授による記念講演があり、冷風の噴き出す仕組みなどが詳しく解説され、参加者は「風穴のラドン濃度は極めて高く、抗酸化作用によって来た人を元気にする効果があり、地域の宝として、永く後世に伝えてほしい」とする講話を興味深く聴講しました。今年の八雲風穴の一般公開は8月31日まで毎日午前9時から午後5時まで行われます。(入場料は大人200円・小人100円で、軽食や特産品の販売所もあります。)