教師の指導法を開発し、授業改善の研さん・普及に取り組むNPO法人島根教師力向上支援研究会(吉川廣二理事長)が企画した「椿原正和先生教育セミナー」が5月25日、出雲市内のホテルで開催され、島根県内の学校教員をはじめ県議会議員や出雲市議会議員などが参加しました。講師の椿原さんは熊本県の相良南小学校教諭で教務主任の職にあり、全国学力状況調査の結果が、「過去問を大量に解かされる子ども」「授業改善の方法に苦悩する教師」「点数で序列化・評価される校長」の3つの悲劇を生み出している現状を打開するには「子どもたちに『読解力』を身につけさせる訓練が必要」として、基礎学力を増進する授業方法を提案されています。この日の研修では、昨年の全国学力状況調査で小学校6年生の正答率13.7%とされた国語Bの読解問題プリントが参加者に配布され、正解の導き方について指導を受けました。政府は新たに生じる課題解決の資質や能力を育てる教育が必要として高校や大学の改革を国家的課題とし、マークシート式の大学入試センター試験を廃止し、2021年度から大学入学共通テストを導入する方針を示しており、学校現場では学習指導のありかたについて大きな変革が求められているだけに参加者の関心は極めて高いものがありました。