5月13日、松江市の秋鹿公民館で第68回出雲杜氏自醸清酒品評会褒章授与式が開催され、松江税務署や島根、鳥取両県の酒造関係者などが出席しました。今年は、島根、鳥取の10醸造場から新酒52点が出品され、4月12日に島根県産業技術センターの土佐典照部長を審査長に広島国税局の鑑定官など8名が審査にあたり、最優秀賞に簸上酒造(名)の「玉鋼ハ号(松本年正杜氏)」、優秀賞に隠岐酒造㈱の「隠岐誉ロ号」など4点、優等賞に千代むすび㈱の「千代むすびロ号」など5点が選ばれました。土佐審査長は「今年は、五百万石など早稲が軟質、山田錦など晩稲が硬質と酒米の質が異なり、暖冬で気温の変化が大きいなど、高い醸造技術が求められたが、出品された酒は豊潤で素晴らしい出来であった」と講評し、松江税務署の登川幹雄署長から簸上酒造の松本年正杜氏に優勝旗、島根県産業振興課の松浦士登課長から県知事賞、JAしまねの須山米穀園芸部長からJA組合長賞が贈られました。最優秀賞の評価を受けた松本杜氏は「研さんにつとめ、さらに良い酒を造って消費者の皆さんに喜んでいただきたい」と挨拶しました。今年から、酒造技術の伝承のみならず県産業清酒のブランド力向上、販路拡大を期して、島根県全域で醸造された新酒の鑑評会も開始されており、「酒どころ」復活をかけた取り組みの深化に期待します。