4月30日の今上天皇陛下のご退位に伴い、「平成」に代わる元号は、「令和」と発表されました。改元は新天皇の即位日の5月1日に行われることになりますが、「令和」は日本最古の歌集である「万葉集」にある「初春の令月にして、気淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす」という一節から命名されたとのことです。安倍首相は、「令和には、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められている」と述べており、新しき御代の安寧を祈念するところです。ところで、4月5日、塚田一郎国土交通副大臣が「忖度発言」の責任を取って辞任しました。塚田副大臣は「われを忘れて誤った発言をした」などと弁明していますが、安倍首相や麻生財務相の地元である下関市と北九州市を結ぶ関門新ルートの利益誘導に関わる発言であり、辞任は当然です。いよいよ統一地方選挙の前半戦は4月7日の投票日間近となりました。選挙戦が過熱すると、自陣を有利に運ぶ思惑で誇大な宣伝や誹謗・中傷がありがちですが、浅慮に過ぎる発言や行動が思わぬ結果につながることを認識し、戦後を穏便に収束させるためにも関係者は自重自戒を徹底しなければなりません。