天皇のご退位により平成の御代は今春をもって新しい時代に移ることになります。平成を振り返ると、世界は「ベルリンの壁の崩壊」「湾岸戦争」「同時多発テロ」「リーマンショック」まで、アメリカがかかわるものがほとんどでしたが、近年の中国の台頭は、アメリカをして「自国主義」に走らせるなど、パワーゲームの変化が感じられます。
一方、日本では「消費税」「バブル景気崩壊」「阪神・淡路大震災」「地下鉄サリン事件」「政権交代」「東日本大震災」など、自然災害と経済の停滞は、少子高齢化で人口減少社会を迎えた日本社会の翳りであり、「地方創生」の取り組みが新しい時代の大きな課題であることを物語っています。
島根県は昭和30年の929,066人をピークに人口減少が続き、平成30年に68万人を割り込み、いまも少子高齢化が進行する極めて厳しい状況にあります。しかし、私たちには、先人からお預かりしたかけがえのないふるさとを次代につなぐという大きな使命があり、「若い人たちが、夢と希望をもって、島根で暮らし、生き生きと働き、明るい家庭の中で、健やかに老いる」という「島根の地域力」をブラッシュアップさせる必要を感じます。
若者が希望を持って働き、家庭を持つためには着実な収入が必要で、そのためには地域の産業競争力を高め、収益を上げることが求められます。また、島根は全国有数の高齢者県ですが、元気印の高齢者を増やし、社会や家庭で役割を果たしていただくためには健康寿命を伸ばしていく取り組みが不可欠です。さらには、次代の島根を背負う子どもたちの能力を高め、社会の役に立つたくましい人材に育て上げるためには、相応の教育力が必要です。
「少子高齢化は仕方がない」「人口は減るもの」との意識から「若年者を確保して、人口を増やす」という意識への転換は、「出来ない理由より出来る方法を考える」という可能思考への変化が必要で、「島根の地域力を『伸ばす』」という思想も同じで、地域の危急存亡の危機であるからこそ、過去にとらわれない、思い切った発想と「前例のない」施策の展開が可能になると思います。時代の変わり目となる新しい御代にふさわしい「変」を果たす年にしたいと思っています。