12月20日、海上自衛隊のP1哨戒機は、日本海のわが国の排他的経済水域(EEZ)内を哨戒中に、韓国海軍の駆逐艦クァンゲト・デワンと韓国の救難警備救難艦サンボンギョを発見し、監視行動を取った刹那、韓国駆逐艦にからP1哨戒機へ火器管制レーダー照射が行われ、緊張状態が発生した事案は、日本にとって1mmも妥協してはならない重大な国家安全保障上の問題である。  

レーダー照射事案の1ヶ月前となる11月20日午後8時30分半ごろ、北海道の根室漁協所属のいか釣り漁船第85若潮丸」(184トン)が、日本のEEZ内である日本海の大和堆周辺で、韓国海洋警察庁の警備艦から「操業を止めて海域を移動せよ」との無線交信を受け、傍受した日本の海上保安庁が韓国の警備艦に対し、EEZ内の要求は認められないと通告したと報じられている。

近年、韓国は、竹島の領有を既成事実化し、大和堆付近の海域も自らのEEZであると主張し始めており、韓国漁船の権益保護のために韓国海洋警察庁が警備艦を派遣し、韓国海軍駆逐艦が韓国警備艦の護衛任務に就いていた可能性がある。言うまでもなく、大和堆は日本のEEZ内にあり、漁船などが遭難した場合は船籍に関係なく、海上保安庁の巡視船などが救助にあたるべきであり、警備艦が北朝鮮の遭難船の救助にあたっていたとする韓国の主張は、日本のEEZ内で韓国の公船が活動した事実を認めたことになる。

 つまり、韓国海軍の駆逐艦は、北朝鮮漁船の操業を保護する警備艦の護衛にあたっている状況を発見・監視した海上自衛隊の哨戒機を排除する目的で火器管制レーダーを数回にわたり照射したことは疑う余地はなく、今回の事案は、艦長が承認した韓国の軍事的敵対行為であると専門家は指摘する。  

朝鮮半島の非核化実現のためには日米韓の緊密な連携が必要だが、韓国の対日姿勢は、竹島への上陸、慰安婦、徴用工問題の蒸し返しなど、小首を傾げる対応が頻発し、北朝鮮はミサイル開発は継続しているという情報がある。米朝交渉の直前に、同盟国に対する背信行為がいかなる結果を生むかは自明で、日本政府は韓国政府に対し、決して譲歩してはならない。