天皇陛下は12月23日の誕生日を前に会見され、「陛下が皇后さまとともに歩まれてきた日々はまもなく区切りを迎え、皇室は新たな世代が担っていくこととなるが、現在のご心境と、いま国民に伝えたいことは」との問いに、今年の自然災害に触れた後に、皇太子、天皇として過ごした道程を振り返られ、第2次世界大戦での敗戦、復興を経て、今日の繁栄に至った国民の努力を多とし、今後の国際社会で日本人が心すべきことを、「日本を訪れ、日本で働く外国人を社会の一員として暖かく迎え入れること」とされました。結婚60年となる皇后さまへの心情を、「結婚以来皇后は、常に私と歩みを共にし、私の考えを理解し、私の立場と務めを支えてきてくれました。また、昭和天皇を始め私とつながる人々を大切にし、愛情深く3人の子供を育てました。振り返れば、私は成年皇族として人生の旅を歩み始めて程なく、現在の皇后と出会い、深い信頼の下、同伴を求め、爾来この伴侶と共に、これまでの旅を続けてきました。天皇としての旅を終えようとしている今、私はこれまで、象徴としての私の立場を受け入れ、私を支え続けてくれた多くの国民に衷心より感謝するとともに、自らも国民の一人であった皇后が、私の人生の旅に加わり、60年という長い年月、皇室と国民の双方への献身を、真心を持って果たしてきたことを、心から労いたく思います。」と述べられ、来春の退位に関しては、皇太子さまと秋篠宮さまへの信頼と期待を寄せられました。小生などが、陛下の会見の印象を述べることはまことに不遜・僭越なことではありますが、「吾もかくありたい」と、自然に頭が下がり、目頭を熱くしました。