出雲市平田地域は久多美地区を中心に約100戸の柿農家が南向き斜面の丘陵地帯で約60haの柿栽培を行っており、10月上旬から始まった西条柿の収穫が一段落し、いま、富有柿の最盛期を迎えました。島根半島はミネラル分が豊富な重粘土質土壌で柿の栽培に適しており、「ひらたの柿」は、『味・色・形ともに優れた品質の高い柿』として市場で高い評価を受けており、西条柿は脱渋技術と個包装の改善により今年から中国や東南アジアへの輸出が本格化しました。出雲大社のご祭神である大国主命の「打ち出の小槌」に肖って「こづち」と命名された大玉の西条柿は、張りのある縦長の実に筋状に4本の溝があり、糖度17度以上の濃厚な甘味と滑らかな食感が特徴で、今年は500tトンの出荷が見込まれています。富有柿はジューシーな甘さと橙紅色で光沢のある果肉が人気で、日持ちがするため年末年始の贈答用などにも使われます。また、近年は、西条柿を1つひとつ手作業で丁寧に皮剥きし水分含有率を30%程度の半生の状態にした「あんぽ柿」が、甘みが凝縮されて円やかな口当たりとして人気を博しており、JA関係者によると60万個の生産・出荷に向けて年末までフル生産の体制が続くと聞きました。後継者の問題はありますが、先人の努力が結実し、着実な成果となっている「ひらたの柿」に島根農業の光明を見る思いがします。