11月1日、東京千代田区の帝国ホテルで第6回古代歴史文化賞の受賞作品発表記者会見および表彰式が行われました。古代歴史文化賞は古代文化にゆかりの深い島根県、奈良県、三重県、和歌山県および宮崎県が共同で古代歴史文化に関する書籍を顕彰するもので、『日本の古代に関して執筆されている』『一般読者にとって分かりやすい』『学術的基盤に基づいている』という観点から、金田章裕京都大学名誉教授を審査委員長に田辺征夫(大阪府文化財センター理事長)、久留島典子(東京大学史料編纂所教授)、平川南(人間文化研究機構長)、 毛利和雄(瀬戸内港町文化研究所代表)、草野満代(フリーアナウンサー)の6人の審査委員が歴史図書の出版社や古代史研究者などで構成する予備審査会から推薦された著作49点を審査しました。金田委員長から古代の遺跡から出土した木簡に書かれた文字から和歌の起源について大胆な論述を展開した犬飼隆著の「儀式でうたうやまと歌(塙書房)」を大賞に選定したと発表され、「日本神話はいかに描かれてきたか(及川智早)」「古墳の古代史(森下章司)」「倭の五王(河内春人)」「文明に抗した弥生の人びと(寺前直人)」の4作品が秀逸とされました。大賞作品の作者である犬飼さんには溝口島根県知事から賞金100万円が贈られたほか、犬飼さんを含む優秀作品の著者5人には主宰する5県の代表(島根県は園山副議長)から特産品目録などが贈呈されました。