自民党は来夏の参議院選挙について1票の格差を3未満とし、隣県合区とされた地域から候補者が擁立できない場合の救済として、比例の候補者の一部を非拘束式から拘束式に変更可能とする公職選挙法の改正案を国会に提出しました。今回の改正案では埼玉県選挙区の定数を2議席、全国比例の定数を4議席の合計6議席を増加させることとしています。これに対し、維新の党などは、石川県と福井県を合区とし、減じた2議席を埼玉県に振り向けるべきと主張しますが、合区は地方自治の単位として定着している都道府県から国会に代表が出せないという点で極めて不合理であり、自民党では前の衆議院選挙で都道府県から最低1人を選出できるよう憲法47条を改正する方針を公約しました。しかし、改憲論議は停滞し、見通しが立たないため、とりあえず、公選法改正で救済しようとするものです。確かに、自民党が合区対象県で候補が出せなかった県から比例の拘束名簿の上位に候補者を擁立すれば当選確実で、国会議員(参議院議員)は出せますが、あくまで全国比例の候補者であり、当該都道府県の代表ではありません。「大人の知恵」と言えばそう言えなくもありませんが、自民党の思惑が露骨に透けて見える提案であり、心から賛成できるかと問われると、10万人を超える「合区解消」の署名を集めた立場から、やや言葉に詰まります。