6月1日は「衣替え」の日。日本は四季があり、季節によって天気や気温が変化するため、古来から「袷」「単衣」「薄物」などの種類がある着物は、着る時期が決まっていて、仕立て方や柄、手入れとなる「虫干し」にまで、一定のルールがありました。また、服装のみならず持ち物や建具、調度品までを入れ替えする風習もあり、夏の時期は葦簀や籐の敷物、蚊帳などが風物詩としてあげられますが、田の字型の日本家屋が減って洋風建築が多くなり、冷暖房の空調機器が普及した現在では、一般家庭で季節ごとに調度品を入れ替えするのは掛け軸や生け花などの床飾りぐらいとなりました。明治時代以降は軍隊や学校、企業で皇室の「更衣」に倣って、6月1日と10月1日に夏服と合服(冬服)を入れ替えする「衣替え」が行われてきましたが、官庁や企業は初夏から初秋まで「ノーネクタイ・ノージャケット」の「クール・ビズ」と呼ぶ軽装が主流となり、多くの学校で制服が自由となった今日では「衣替え」と言ってもピンと来ない人もあると思われますが、四季折々の変わり目を楽しむ国民性は継承したいものです。