4月17日、参院外交防衛委員会で、防衛省の統合幕僚監部に勤務する30代の3等空佐が、永田町の公道上で小西参議院議員に対し、「お前は国民の敵だ」と複数回に亘って罵ったことが明らかになりました。報道によると、自衛官は帰宅後に国会周辺をランニング中、小西議員に遭遇して罵声を浴びせ、後に撤回・謝罪したとされています。過去、小西議員が自らのツイッター上に「自衛隊員の母親の望みも虚しく、自衛隊員は他国の子供を殺傷する恐怖の使徒になるのである」と投稿したことが原因のようですが、昼夜を問わず命がけで任務を遂行する隊員の心情は察するにしても短慮が過ぎる行為であり、小野寺五典防衛相は「自衛隊の服務規定に抵触する」として処分を検討する意向を示しています。野党の2.26事件や5.15事件を引き合いに出しての防衛相の辞任要求は荒唐無稽と思われますが、それにしても、財務省の決裁文書の改ざんや福田事務次官のセクハラ疑惑、自衛隊のPKOに関わる日報の廃棄、現職警察官の銃による公務中の殺人、刑務所の脱走等々、何か優秀と言われてきた日本の統治機構の劣化を思わせる事案が頻発していることは大きな心配事です。