島根県議会自民党議員連盟の政策審議会に設置されている「売れる農産品づくり検討部会」(絲原德康部会長)は、1月30日に県内で6次化や有機栽培などの取り組みによって新製品の開発や販路開拓、有利販売などを実践している生産者や企業を訪問して実地調査を行いました。雲南市木次町のJA雲南みどり工房ではハウス18棟(22287㎡)で7種類の葉物野菜を水耕栽培し、「みどりちゃん」のブランドで190,000千円の販売額を上げています。雲南市吉田町の㈲木村有機農園は『エコファマー』の認定を受け、吉田、掛合、飯南、奥出雲地域で218戸の農家と連携し、6.55hの農地で有機栽培によるコメやそば、野菜の生産を行い、産直市やレストランで販売、提供しています。とりわけ、高アミロース米を加工し、特許取得の「TAMAMORI」と名付けた10割米麺は血糖値の上昇を抑制する効果があるとされ、フランスに輸出されているとのことでした。安来市広瀬町の青戸酒造㈱は、地元の農家と契約した特別栽培米で平成26年に開発した料理酒がオーガニック志向の料理店などから重用され、独特の「木糟搾り」による酒粕チョコレートとともに高い評価を受け、主力商品となっているとのことでした。いずれも高齢化による担い手確保などに課題はありますが、機械化や集約化、ITの活用などによっては大きな伸びシロが見込めると感じました。