6月21日は二十四節気の夏至。梅雨入りはしたものの、今年は5月、6月と雨が少なく、田植えができない地域も出ているようです。夏至は『暦便覧』に「陽熱至極しまた、日の長きのいたりなるを以てなり」とあるように、一年で最も日照時間が長い時期であり、また、各地で夏越しの禊行事が行われる時期でもあります。ところで、通常国会の閉会にあたって、安倍首相は恒例の記者会見を行い、テロ対策法案の国民理解が深まっておらず、内閣支持率が低下したことに関し、「自らの国会対応に瑕疵があった」と述べました。テレビで放映される国会中継は、主として予算委員会や決算委員会ですが、質疑の大部分が森友学園や加計学園の問題で、ゼロ金利政策の可否や地方創生、財政再建、医療・福祉・介護・子育ての財源確保、消費税率改定などの国民的課題の議論はごくわずかに感じました。首相は国会審議について「政策とは関係ない議論ばかりに多くの審議時間が割かれたことは、国民の皆さまに申し訳なく思う」と述べています。ならばこそ、政府・与党は平成29年度の予算執行と法律改正の内容を国民に分かりやすく広報し、有名知識人の意見ばかりでなく、一般有権者の意見を丁寧に聞く努力をしていただきたいものです。