第一生命保険㈱が行った「第30回サラリーマン川柳コンクール」の大賞は、30才女性の作品「ゆとりでしょ? そう言うあなたは バブルでしょ?」で、ゆとり世代の親はバブル世代という妙を巧みに表現したとして5822票を集めました。サラリーマン川柳の募集は、当初、社内広報の企画で始まったようですが、毎年、その時代を象徴するものが多く、過去30年の作品を見ると時代の変遷が見て取れます。平成初年のバブル絶頂期に詠まれた「一戸建て 手が出る土地は 熊も出る」が、2年後にはバブル崩壊で「あの時に 売ればこの株 このマンション」に変わり、平成10年代になると 「窓際で居られた頃が 華だった」「仕事減り 休日増えて 居場所なし」など、長い経済低迷期のリストラが如実に表現されています。今年の作品には「効率化 提案するため 日々残業」など、政府の働き方改革に対する現実を表現したものも多いようですが、ベスト10に「病院でサミットしている爺7」や「ばあちゃんがオシャレにキメる通院日」の2句があり、やはり高齢化時代なのだと改めて実感させられました。