ゴルフが紳士淑女のスポーツと言われるのは、プレイヤーに対して競技のルール以前に、『マナーの遵守』を求めていることにあります。先日、ゴールデンウイーク中に県内のあるゴルフ場で、ランニングシャツやTシャツでティーグランドに立っているプレイヤーを見かけて唖然としました。近年、ゴルフ料金の低廉化もあって乗用カートでのセルフプレーも多くなり、マナー違反が増加してきたように思います。昨年の秋に烏山城カントリークラブで開催されたLPGA主催の日本女子オープンで、史上初めてアマチュアで、かつ最年少となる17歳で優勝した畑岡奈紗選手が、プレーの際に、都度、砂袋を携行し、デボットを埋めている映像があり、『人に迷惑をかけない』『自己責任』を基本とするトップ選手の見事なマナーに、手ほどきを受けた指導者に厳しく叩き込まれたものと感心しました。ところで、県内の小学校でも制服をやめて自由服にしたところが多くなってきましたが、「自由」は『自己責任』であり、『人に迷惑をかけない』は『人に不快感を与えない』と同義ですから、保護者や教師には子どもたちにTPOを意識した服装のマナーを指導する必要があると感じます。小さなマナー違反を見逃すと個々の良識が劣化し、ひいては社会常識を失念して何かの折に大恥をさらすことになることを自覚したいものです。