アパホテルを運営するアパグループ代表の元谷外志雄氏の著書「本当の日本の歴史-理論近現代史学Ⅱ」に南京大虐殺や慰安婦の強制連行を否定する内容が書かれているとして中国外務省が反発し、中国の旅行社が同ホテルの取り扱いを中止し、さらに、来月開幕する札幌冬季アジア大会の組織委員会は、選手・役員が宿泊する「アパホテル&リゾート札幌」に対して「政治、文化などによる差別、偏見のないよう協力されたい」との要請をしたと報道されているが、どこの国の話かと感じた。日本は言論や出版の自由が憲法で保障されているはずだが、メディアの言論フィルターから少しでも外れると徹底的に批判され、全言撤回を余儀なくされる。近現代史に至っては学校教育からも多くの事実が欠落したままにされている。昨年、竹島の日に参加者で意見交換した折「日本は朝鮮半島を施政下においた時、朝鮮総督府とともに国策会社である東洋拓殖会社を設置し、交通、産業、経済、教育などインフラ整備に毎年の日本の国家予算に匹敵する投資を実行したと聞いている」との意見に、参加者一同が「初めて聞いた」と目を丸くされたが、国会の議論が「近隣諸国を刺激する」として極めて消極的であるのにも一因がある。アメリカのトランプ大統領やフィリピンのドゥテルテ大統領の過激とも思える発言が住民の高い支持を受けるのは、「○○に詳しい」とする「識者の意見」としてマスコミのフィルターを通してつくられた世論が一般の意識とかけ離れてきた証左である。「五輪の競技会場」、「豊洲市場」から「都議選の刺客」とメディアジャックまがいの発信を続ける小池東京都知事だが、首都とは言え90%は直接関係のない東京の情報を否応なく朝から晩まで見聞きさせられる人々がメディアから逃避する日はそう遠くはないかも知れない。批判的なマスコミの論調にもかかわらず、一般からの「アパ頑張れ」が抗議の100倍という数字は極めて興味深いものである。