1月16日は「藪入り(やぶいり)」。薮入りは、古来から嫁入りや婿入りした人たちの里帰りの日とされ、江戸期からは商家などで住み込み奉公をしている人に1月16日と7月16日を「藪入り」として休みを与え、実家に帰ることができる日となったようです。当主が小正月や盆の行事を済ませた奉公人(嫁、婿)たちに、お仕着せの着物や履物、小遣いなどを与え、さらに手土産を持たせて実家へと送り出す商家の習慣は、昭和30年代後半まで続いていたと言われます。そう言えば、かつて日本旅館を営んでいた小生の家でも、夏の海水浴シーズンが終わる盆明けと、忘・新年会が一段落する成人の日を過ぎた頃に、住み込みの料理人や客室係の人たちが長めの休暇で実家に帰るのが通例で、夏、冬それぞれ2~3週間は休業していたように記憶しています。週休制の導入などによって「藪入り」の風習は廃れましたが、正月休みや盆休みに実家に帰省するのはその名残りと思われ、故郷を離れた子らの息災を願い、成長に涙する親の心情は今も昔も普遍です。