117日は二十四節気の「立冬」。暦便覧に「冬の気立ち始め、いよいよ冷ゆれば也」とあるように、朝晩の冷え込みが厳しくなり、野山は『錦秋』と形容されるように朱に染まる紅葉の季節到来で、冬の到来を予感させる季節を迎えました。日本海では、山陰では『松葉ガニ』、北陸では『越前ガニ』と称される「冬の味覚」の代表格であるズワイガニ漁が解禁となりました。鳥取県の鳥取港での初競りでは「五輝星」のブランドがついた甲羅幅14.5センチで重さ1.28キロの雄カニ1匹に130万円の値がついたと言い、福井県の越前漁港では最高級ブランド「極」の基準を満たしたカニが37万円で競り落とされたとのことで、いささか、行き過ぎの観を覚えます。この時期は、急な寒さで風邪をひくなど体調を崩しやすいことから、旬の食材を活用した栄養豊富な温かい鍋などで厳しい冬を乗りきる体力を備えたいものです。