佐賀県の高校野球強豪校である佐賀龍谷高校で、全国高校野球選手権佐賀大会開催中の7月21日午前、登録メンバーを含む部員数人の部室での喫煙が原因と見られる火災が発生し、同校野球部は24日に予定されていた準決勝の試合出場を取りやめました。佐賀警察署の調べに部員らは喫煙を認め、さらに、学校の調査で6月中旬ごろから部室での喫煙が常態化していた事実が判明しており、喫煙・失火という結果責任からも、部員の処分や野球部の活動停止の決定は社会通念上、当然と考えます。ところが、これを「軍隊まがいの『連帯責任』で、時代遅れの措置」として痛烈に批判する人があります。「 数人に過ぎない喫煙した野球部員のために、関与していない部員の出場機会まで奪うことは理不尽」との主張ですが、スポーツがルールを守る事で成り立つのは社会も同じで、団体競技であればチームメイトが連帯責任を負うのはあたり前のことです。子ども達にルールを犯せば一定のペナルティがあることを教えることは大人のつとめであり、責任のはずです。リオオリンピック・パラリンピックを前にしたドーピングによるロシア選手団等の参加問題はまさにルール違反に厳しい処断をする象徴的な事案ですが、日本社会の「あたり前」の意識に大きな差違が生じてきたことに言い知れぬ違和感と胸騒ぎを覚えます。