7月11日、松江市のサンラボーむらくもで一畑電車沿線対策協議会(会長;穐葉寛佳島根県地域振興部長)の平成28年度総会が開催され、構成団体の島根県、松江市、出雲市、一畑電車㈱の代表が出席しました。島根半島の宍道湖北岸を走る一畑電車は年間140万人の利用がありますが、自家用車の普及や人口減少などによって輸送人員はピーク時(年間約600万人)からは大きく減少しており、現在は、軌道や電路、電車などの施設設備を国、県、沿線自治体の支援で整備し、運行を一畑電車㈱が担う『上下分離方式』が採用されています。とりわけ、平成23年度から10年間に約60億円を投入して老朽化した電路や架線、電車などの更新が計画・実施されており、本年は86年ぶりに新造車両の導入が予定されています。総会では平成27年度の事業報告および決算、平成28年度の事業計画および予算がともに了承されました。意見交換で、松江市の松浦正敬市長が「松江しんじ湖温泉駅周辺は人口増の地域であり、電車を活用できる駅周辺の再開発プランがほしい」と述べ、出雲市の長岡秀人市長からは「86年ぶりの新造車両導入は大きなトピックスであり、情報発信となるようなイベントや企画をすべきでは」との提案がありましたが、一畑電車㈱の吉田伸司社長のコメントは素っ気ないものであり、顧客ニーズの高い浜山公園駅のトイレ設置や通勤・通学時間帯の運行時間短縮、新駅の検討などについても「多額の経費を要する」との慎重姿勢には電車の運行事業者としての適格性に疑問符がつきます。