旧平田市漁協の理事で、永らく河下地区稼人組合の世話人をつとめた長廻昇(ながさこ・のぼる)さんが6月23日に急逝されました。行年74才。昭和16年12月生まれの長廻さんは、豪放磊落で親分肌の性格の一方で細やかな気配りを欠かさない人で、若い頃から、昭和鉱業鰐淵鉱業所に勤める一方で、名人級と称された「幟丸」を操っての機船漁業で儲けたお金を豪快に使い、武勇伝も数多く残されています。

一本気で、「こうと決めたら、とことんやり切る」という長廻さんの支援もあって、小生は平成15年4月に県議会に歩を進めることが出来ました。小生の携帯の着信記録には午前6時30分前後の「長廻昇」が何本もありますが、「磯焼けで藻場が消失し、藻類、貝類の漁獲量回復なしには、一本釣り漁家経営は難しく、漁村の担い手となる後継者は顕われない」とする5月定例会の質疑を報告し、島根半島周辺の調査状況や藻類の増殖実験の経過、29年からの漁場整備の見通しなどについて、知事や農林水産部長の答弁や国の平成27年度補正予算で措置されたTPP対策を説明したのは、つい先日のことでした。

「カシカメが食べたい」という小生のために真冬の海に出てハバノリを摘み、朝早く、「ほぅ、食わっしゃい」とニコニコ顔でわが家の勝手口に佇む顔、奥様を「カカァ」と呼び、はにかむ顔、焼酎を飲んで楽しく笑う顔、もう二度と見ることが叶わなくなりましたが、今日までのご高誼に深く感謝するとともに、心から長廻昇さんのご冥福をお祈りいたします。合掌