2月17日、出雲大社で今年の五穀豊穣を祈る「祈穀祭」が執り行われました。出雲大社の祈穀祭は、大祭礼(5月)、献穀祭(11月)とともに「三大祭式」に位置づけられている重要な儀式で、各地の神社でも、その年の五穀豊穣を祈る「祈年祭」として行うところが多いようです。午前10時、千家尊祐宮司によって本殿の御扉が開かれ、神前には前夜から潔斎を行なった神職らが海、川、山、野の幸を神饌として献じました。参列者は謝恩詞を唱和し、千家宮司が五穀豊穣、産業の発展、国家・国民の繁栄を祈る祝詞を読み上げました。雪雨の降る中ではありましたが、120余名の参列者は、一様に、凛として張りつめた空気の中で進められた1時間を超える祭事に、不思議と寒さや時間の経過を忘れたように見えました。