12月23日、出雲市の宍道湖沿岸地域で営農組合の設立総会が開催されました。新たに組織されたのは平田船川の最下流となる布崎から園灘に至る「沖ノ島」と言われる地域で、『農事組合法人おきんしま』には89世帯とJAしまねが出資し、受託農地28.2㌶、構成組合員数90名で、基盤整備されるまでは水稲栽培を、土地改良による大区画化・汎用化の実施後は施設園芸や果樹、花木、野菜生産など多様な農業実践を実現するとしています。設立総会では、事業目論見書、定款、会計規約、労務規定、役員選任などの議案が承認され、田中康義さんが初代の組合長に選出されました。田中さんは「先祖から受け継いだかけがえのない地域と農地を後世にきちんとしたかたちで受け渡しをすることが私たちの役割で、営農組合の設立と基盤整備の実施はその条件です。集落全戸の参加をいただき、皆んなで力を合わせて、元気な地域になるよう努力しましょう。」と挨拶しました。来賓の持田守夫島根県東部農林振興センター所長は「集落営農は農地の荒廃を防止し、農業を永続させる手段の一つ。法人化は積極的な土地利用につながる前進形で、今後の取り組みに期待するとともに、応分の支援をしたい。」と挨拶し、JAしまねの米原稔出雲地区本部長は「地域住民の皆さん全員が参画した営農組合で、農地の整備や土地利用の集積など地域の将来にかかわる話し合いがされることは画期的なことであり、JAもその一員に加わることができ、感謝にたえません」などと述べました。沖ノ島地域は宍道湖西岸地区で検討されている国営緊急農地再編整備事業の予定区域でもあり、今後の進展に期待したいものです。