10月14日、出雲市内のホテルで元大洋ホエールズのエースで名球会入りした平松政次さんの講演会が開催されました。平松さんは3歳で父親と死別し、岡山東商で昭和40年の第37回選抜高等学校野球大会で優勝投手となり、日本石油を経て大洋ホエールズに入団しました。「カミソリシュート」の異名を取った鋭いボールは数多くの右打者のバットを根元からへし折り、昭和45年には25勝を挙げ、最多勝で沢村賞を受賞するなど大洋のエースとして君臨し、とりわけ、巨人から51勝し、巨人キラーと呼ばれました。現在はフジテレビ「プロ野球ニュース」のキャスターやプロ野球解説者として活躍中です。平松さんは講演で「大きな夢(目標)を持つことがその人の人生を決定づける」と語り、高校時代を振り返り、「自分はプロ野球選手になって、自分たちのために必死で働く母を楽にさせたい」との強い思いが、「限界を超える厳しいトレーニングを乗り越えさせてくれた」と話しました。また、自らの野球人生で得た教訓として、良き指導者とは「もう一歩前に進むための試練を与えることができる者」であり、良き同僚とは「傷口を舐め合うのではなく、敢えて厳しい指摘ができる者」とし、「今の自分があるのは、厳しい指導者と直言する同僚を得たおかげであり、自らは夢を叶えようとひたすら突き進んだ結果だ」と結びました。