9月20日は彼岸の入り。「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、河原の土手や田圃の畦道に真っ赤な彼岸花(曼珠沙華)が目につきます。彼岸花にはアルカロイドという毒があるため、モグラや野ネズミ除けに植えられたと考えられますが、彼岸花は、1週間ほどで花と茎が枯れ後に、球根から緑の葉っぱが伸びて、冬になっても枯れません。秋から春の間に球根に栄養をため込み、夏に休眠し、秋雨をたっぷり含んでから、再び花を咲かせます。ちょうど、その時期が秋分の頃と重なり、葉を付けずに天蓋形の花の形もあって妖しい雰囲気が漂います。ところで、日本でお彼岸に先祖供養が行われるのは、仏教では、仏の世界を「彼岸」、現世を「此岸」とし、彼岸は西に、此岸は東にあるとされており、太陽が真東から昇って真西に沈む秋分と春分は、彼岸と此岸がもっとも通じやすくなると考えられたからと言われています。、今年は秋分の日が水曜日となったことから敬老の日をはさんだ火曜日が国民の休日となり、「シルバーウィーク」と称される5連休でもありますから、1日ぐらいは、是非、生を受けていることに感謝して、先人の墓前に手を合わせたいものです。