出雲市の古刹である鰐淵寺で3月20日から3日間「ご開帳」が行われます。「ご開帳」は日頃は厨子の奥に安置秘蔵する仏像や佛舎利の扉を開き、帳をあげて拝する法会で、鰐淵寺では、ご本尊の千手観世音菩薩と薬師如来が33年ぶりに拝観できます。木像の千手観世音菩薩は立像、薬師如来は座像で、室町時代の作と言われています。鰐淵寺奉賛会の資料によると、3月20日は午前10時に本尊開扉法要が執り行われ、両本尊の手から5色の紐が垂らされ、仏像に触れる結縁ができ、3月22日正午からは、「大梵焼会」が行われ、修験者が願い事を書いた護摩木を火の中に投げ入れる柴鐙護摩供養があります。同日、午後4時に再び扉が閉じられ、次の拝観は33年後となりますので、千年杉に囲まれ、千四百有余年の歴史を伝える霊場は、秋の紅葉シーズンのごとく賑わいを見せることとなります。