12月24日、浜田市沖で長崎市の東洋漁業所有の巻き網漁船「第1源福丸」が沈没し、2人が死亡、3人が行方不明と報道されている。原因は取れた魚を運搬船に移し変える際、網の中の魚の重さで転覆したとのことで、関係者は「網の中に入っている魚が、思った以上に多くて、突発的にその魚が沈んで、網の重さによって、本船が傾いた」と語っている。島根県浜田市沖は冬のアジ・サバ漁に多くの船が集まる好漁場で脂の乗ったアジは「どんちっちアジ」として市場の評価も高い。山陰沖での巻き網漁は、水深130メートルほどの場所で長さ千メートルほどの網を張り、海中に広がった網を巾着のように絞っていくことで、二つの船の間に魚がたまるプールができ、運搬船が別の網で魚を引き揚げるのが通常で、「巾着漁」とも呼ばれている。定置網や一本釣など沿岸漁業の不振が続く中で、好調な漁獲を続ける大中型の巻き網漁業が島根県の漁業を牽引しているとは言え、「一網打尽」の沖取り漁法による「獲りすぎ転覆」事故は、資源の安定的、持続的な利用の観点とは裏腹に映る。