11月7日、出雲市大社町の稲佐の浜で、海岸の侵食や風浪、飛砂の防止を目的にした海岸環境整備事業の起工式が執り行われました。稲佐の浜は出雲神話にある国譲りの舞台で、出雲大社の神迎祭の斎場となるなど古来から神々しい場所として、また、「日本の渚100選」に選定され、海水浴や観光スポットとしてたくさんの観光客で賑わう場所です。昭和58年から平成15年まで堀川河口から弁天島周辺にかけて消波施設や海岸公園などの整備が進められ、海岸の浸食はなくなりましたが、大量に堆積した砂が季節風によって民家や道路に大きな影響を及ぼすことから、住民が、神話の浜環境整備促進協議会(杉谷寿之会長)を組織し、関係機関に海岸の環境整備を要望し、島根県と出雲市が応えたものです。今回の海岸環境整備事業は、永徳寺坂と呼ばれる地域から塩掻島までの約670mの区域を、1期、2期事業に分けて行なうもので、計画策定にあたって、住民と事業の窓口となる島根県松江水産事務所の担当者が十数回のワークショップを実施し、ビュースポットの設置やトイレ、駐車場、海岸清掃の機材庫の整備、植栽帯や連絡通路の形状など細部に亘って協議を重ね、いわば官民協同で作り上げたことが特徴的です。工事の安全祈願に続いて行われた式典で挨拶した杉谷会長は「住民の思いが詰まった事業の完成が待ち遠しい」と述べ、石黒島根県農林水産部長は「必要な予算の確保に努め、事業の進捗を図りたい」と応じました。