島根県益田市の吉田保育所(杉原幸江所長)は平成15年に設立された社会福祉法人ほほえみ保育会が運営する定員90名の保育所で、現在、0歳児から5歳児までの101名の乳幼児を受け入れています。「愛いっぱいの保育をほほえみのなかで実践したい」とする保育方針は、子どもの健康な育ちを支える『食の重視』に顕著で、「安全」「手作り」「地産地消」をキーワードに、農家との交流や食材調達、和食献立の立案、食品添加物の排除などが徹底され、子どもの病気欠席の減少や体力向上が数値として実証されるなど大きな効果をあげています。杉原所長は「近年、病院に通う子どもや落ち着きのない子どもの増加など、子どもの変化が気になります。朝食を摂らずに保育所に来る子どもやレトルト、インスタント食品まみれの食事に象徴される『食の乱れ』は、日本人のアイデンテティを喪失させる恐れがあると思います。」と語り、『粗食のすすめ』を著した幕内秀夫さんに保育所の献立指導を依頼したと言います。とりわけ、過疎、高齢化が進行する益田市の真砂地域の農家と保育所の交流は、農作物の栽培、収穫のみならず加工にまで及んでおり、「第4回 地産地消給食等メニューコンテスト」の学校給食部門で、『ますだの“味・愛”きゅうしょく(鰆ごはん、真砂揚げ、大根のゆかり和え、味噌汁)』が農林水産大臣賞を受賞するなど、「生きた食育実践」は高い評価を得ています。