千葉県富津市にある「和光保育園」の園舎は、かつて日本軍兵舎として使われていた建物を払い下げを受けて、寺院の境内に建てられたもので、きれいにリニューアルされ、立派な太い梁や柱が残る築100年を超える堂々の日本家屋で、広々とした縁側が緑豊かで、園庭となる広い中庭に面しています。10月30日、島根県認可保育所理事長会(池田哲夫会長)の研修視察で、講演した社会福祉法人わこう村和光保育園の鈴木眞廣園長は「午前中は、とにかくおなかが空くまで好きに遊ぶ時間」と説明し、『子どもの目が輝く時間を増やす』『子供の興味を引き出す』ための保育を実践するため、「保育士は担任という枠にとらわれずに全員で子どもを見て、こまめに情報を交換し合う」とし、「保護者には保育の参観ではなく保育への参加、さらには参画へと、子どもも親も保育者も『ともに育ち合う』という価値観を大切にし、親(家庭)と保育園が共同で子育てをする環境をつくる努力をしている」と述べました。元気に駆け回る子があれば、園内で本を読む子があり、それを見守る保育士という構図がとても自然に感じられ、訪問した保育関係者には大きな刺激となったように思います。