出雲市斐川町出西地区の特産品である出西生姜は小ぶりながら、繊維質が少なく、強烈な辛みと上品な香りが特徴です。出西生姜はプロの料理人が作る日本料理のハジカミ(酢漬け)の材料としては最高級品ですが、一般的におろしショウガや針ショウガといった添え物ではなく、ご飯やお浸しで食べる人もあり、昔から生姜糖の材料として珍重され、現在はワインに加工されている例もあるそうです。かつては出西地域一帯で作付されていましたが、他県や外国産に押され、一時は自家消費分を栽培する程度まで減少したことから、平成10年に斐川町特産開発振興会の音頭で、5戸の農家が出西生姜組合を設立し、現在は60アールを超えるまでに栽培面積が拡大したと聞きました。4月下旬から5月中旬に定植された種生姜は、順調に生育すると、7月下旬から11月まで収穫されるようですが、小生にとって、出西生姜と言えば、夏休みになると農家のおじさんが自転車で行商される姿を連想する「夏」の風物詩です。8月になってからの雨続きの天候と日照不足の影響を心配しますが、今のところ、生育は順調のようで、昨晩は、我が家の夕食にも薫り高い出西生姜のメニューが並びました。