出雲市の布崎地区は平田船川と刈藻谷川の河口に広がる約70ヘクタールの水田地帯です。昭和20年代後半には耕地整理がされ、意欲的な水稲栽培がされてきましたが、低湿地帯で地下水位が高く、宍道湖の塩害もあり、結果的には水稲単作地帯となっており、近年は、生産性の低下や耕作放棄地が顕著となりつつあります。国の農政改革をうけて、この地域でも農地の集約化や担い手への集積を進めるとともに多様な農業の実践を図る取り組みの必要性から、圃場の再編整理や用水、排水対策施設、暗渠排水の整備などの土地改良事業の実施と集落営農組合の設立が起案され、7月13日に関係者40名が参加して、布崎土地改良事業推進協議会の設立総会が行われました。代表に就任した田中康義さんは「農地の担い手への集約や大規模な換地をともなう農地の集積、新しい営農計画の立案など前途には難しい問題があるが、皆さんの英知と協力を得て、地域の将来のために前進したいと思う」と述べ、27年度から調査が開始される国営の農村整備事業への参画と集落営農組合の設立準備を進めることが表明されました。