4月10日、松江市のJAくにびき秋鹿支店で第63回出雲杜氏自醸清酒品評会褒章授与式が開催され、島根、鳥取の酒造関係者など40名が出席しました。これは、出雲杜氏組合に所属する杜氏が、技能の向上と切磋琢磨を図る目的で、自らが勤務する酒蔵で醸造した新酒を鑑定・評価し、表彰するもので、今年で63回を数えます。3月13日に島根県産業技術センターの土佐典照食品グループ科長を審査長に7名の審査員が12醸造場から68点が出品された新酒を厳正に審査し、奥出雲酒造㈱の「奥出雲仁多米ロ号(森井康隆杜氏)」が最優秀賞に選ばれ、松江税務署の中嶋克己署長から優勝旗、本廣島根県産業振興課長から県知事賞が贈られ、簸上清酒(合)の「玉鋼(松本年正杜氏)」など5点が優秀賞、隠岐酒造㈱の「隠岐誉(小島修一杜氏)」など6点が優等賞に選ばれました。土佐審査長は「今年の新酒は、酒造好適米の作柄は今ひとつだったが、年明けの気温が例年よりも低く、酒の仕込みには絶好の環境となったことなどから、香りが高く、すっきりとした口当たりのすばらしい日本酒に仕上がっている。きっと、島根の美味しい食材にマッチする地酒を多くの皆さんに楽しんでいただけると確信している。」と講評しました。式典終了後には、出品作の「利き酒」が行われ、各杜氏の自信作は流石の出来栄えで、参加者は香り高い新酒を堪能しました。