『芹(せり)薺(なずな)御形(ごぎょう)繁縷(はこべら)仏の座(ほとけのざ)菘(すずな)菘(すずな)蘿蔔(すずしろ)これぞ七草』として覚えた春の七草は、古来から伝えられてきた「若菜摘み」の風習が原点とされていますが、中国でも旧暦1月7日に、「七種菜羹」という7種類の野菜を入れた鍋を食べる習慣があるとのことです。「小倉百人一首」にある『君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ』という七草摘みの和歌はあまりにも有名ですが、秋の七草が花を愛でるのに対し、春の七草は、1月7日に七草粥として食する風習で、厄災を除け、長寿富貴を祈るという意味があるとされています。と同時に、現代では、ほとんどの学校が1月8日から新学期(3学期)を迎えることを考えると、正月気分を脱し本業に戻る区切りの行事とも言えると思います。