ある有名な温泉地での忘年会。案内された宴席膳の上に並んだ料理は前菜が乾き、お造りは変色し、陶板にのせる和牛肉は干からび、青菜は萎れている始末。「どうしたの」と問うと、○○ブームで何ヶ月も満室の状況が続き、調理場や客室を担当するスタッフの疲労が蓄積し、とても「手が廻らない」とのこと。捌ききれないお客様を選別するために40%も値上げをしたと噂されたそば屋の例をあげるまでもなく、出雲大社の大遷宮のおかげをいただき、過去最高を記録した島根県の観光業界。いま、厳しく足許を見つめ直す歳末の時期を迎えています。『おもてなし』とは何たるかを問い、一期一会でお客様に向き合わなければ、ご縁は離縁となり、たくさんの人たちが築き上げた評価は泡沫の夢となってしまう可能性を強く危惧します。