稲佐の浜は、全国の美しい渚100選にあり、大山隠岐国立公園内の代表的な観光スポットで、今年は出雲大社の大遷宮もあって全国から多くの参拝者、観光客が訪れています。しかし、近年、神戸川からの流砂と季節風、大社湾内の海流の関係からか、海岸への砂の堆積によって弁天島周辺が陸続きになりつつあり、また、飛砂による生活への支障が深刻化しています。このため、関係住民で「神話の浜海岸環境整備委員会」を設立し、島根県、出雲市など関係機関に善処方の要望が行われた結果、本年度から海岸環境整備事業の計画策定が始まりました。10月23日、大社町で行われた説明会には島根県、出雲市の行政担当者、計画立案にあたるコンサルタント、関係住民の代表など30名余が集まりました。しかし、松江水産事務所の担当者から示されたコンサルタント作成の素案には地元住民の意見が聴取された形跡は全くなく、発注者の意向に沿った無機質な計画そのもので、担当部局の狭小で窮屈な所管意識が垣間見えました。行政には住民生活の支障を取り除く、災害を防止する、景観や環境を守るあるいは利便性を向上させて産業振興につなげるなどの役割と使命があり、「どうすれば住民の意向に応えられるか」という意識こそ必要で、関係者に出直し的な発想の転換を求めたいと思います。