米中西部ミシガン州のスナイダー知事は、3月1日にデトロイト市の財政非常事態を宣言し、ケビン・オーア氏を緊急財務管理者に任命したが、当初140億ドル(約1兆3000億円)程度と見られていた長期債務残高は180億ドル(約1兆8000億円)に達し、7月18日、連邦破産法第9条の適用申請に踏み切ったと報道されている。ゼネラル・モーターズ(GM)が本社を構え、米自動車産業の中心地として知られるデトロイト市は、産業の規模縮小や治安悪化に伴って居住者が流出し、米国勢調査局によると、最盛期に180万人を超えた人口は現在約70万人まで減少し、特に、2000年から10年までの間に25%も減少したとのことである。近年は、年間1億ドルの資金不足が発生し、年金の支払いなどに延滞が生ずるなど悲惨な財務状況に陥っていると指摘されていた。日本の地方都市にとっては余所事ではない。財政論を離れた性急な道州制の導入議論は否応なく地方財政担当者を揺さぶるのであり、地方分散によって一極集中の弊害を取り去ることは喫緊の政治の役割である。