島根県松江市出身で、インド哲学や仏教学の世界的権威として知られ、文化勲章受章者の松江市名誉市民、中村元(なかむら
はじめ)博士の生誕100年にあわせ、功績を紹介する施設「中村元記念館」が10月10日、松江市の旧八束町役場2階に開設されました。中村博士は、東大
教授在任中の昭和45年に財団法人「東方研究会」を創立し、難解な仏教語を現代語に置き換えた「佛教語大辞典」など多くの著書を出版されており、生前に収
集された約3万冊の図書、資料が遺族から記念館に贈呈されました。記念館は図書、資料の収蔵庫をはじめ中村博士の書斎を再現し、手書き原稿や写真パネルなどの展示室や図書、資料の閲覧室、談話室、集会室などが整備されており、今後、東
洋思想・仏教学の公開講座などの実施によって、全国の思想系大学のサテライトキャンパスの役割を担うことが期待されています。秋晴れの下、中庭で行われた
オープニングセレモニーにはインド哲学の研究者や在日インド大使館の関係者など全国各地から300人を超える参加があり、中村元東方研究所の前田専学理事
長は、「先生の思想の神髄を継承し、世界に発信する場にしたい。」などと挨拶し、日本の東洋思想研究のメッカとして大きな役割を果たす施設となるとの期待
を述べました。