5月8日、平田船川河口に新しい汐止堰が完成し、斐伊川沿岸地区国営農業用水再編対策事業促進協議会(会長;長岡秀人出雲市長)の主催により運用開始式が執り行われ、関係者40人が参席しました。長岡市長は「宍道湖淡水化中止に伴う国の農業用水確保対策事業の一環として建設された平田船川河口の汐止堰は堰長が100㍍を超える農業水利施設としては全国有数のものであり、今後、適切な運用によって、地域の農業生産に資する施設となるよう期待する。」と述べました。汐止堰は2段式の鋼製水位調整ゲート1門(15m)とゴム引布製起伏式洪水吐ゲート(44.275m)2門からなる全長107.5mで、管理棟を含む事業費24.2億円をかけて、平成21年度から建設され、このほど完成しました。これにより、湖遊館附近の旧い赤い汐止樋門は撤去されることとなり、湯谷川河口の背割堤とともに永らく目にしてきた宍道湖に流入する斐伊川水系の支川2川の河口風景が変わることとなります。農業生産には灌漑に必要な水利施設の確保、維持管理が不可欠で、稲作圃場の大規模化と施設農業の高度化など農業生産の方法は近年大きく変貌しており、関係機関におかれては今後も適切な農業水利の確保に意を用いてほしいと思います。