7月12日、松江市内で一畑電車沿線地域対策協議会(会長;今岡輝夫島根県地域振興部長)の平成23年度総会が開催され、松江市、出雲市、島根県と一畑電鉄の関係者が出席しました。平成23年総会では、平成22年度の事業・決算報告、平成23年度の事業計画・予算が了承されました。一畑電車は平成49年をピークに乗降客が漸減し、現在は、年間140万人程度となっており、県と沿線自治体では、過年、国の地方鉄道への経営支援制度に準じて、一畑電鉄に対し、運行赤字の補填や設備投資の補助を実施してきました。しかし、収支の乖離が大きく、経営改善の効果が上がっていないとして、国の支援が打ち切られたことから、平成18年度から鉄道を社会インフラと位置づける欧州の例に倣い、「上下分離方式(公設民営)」による支援が採用され、平成18年から5年間、架線の更新や鉄路の整備などが実施されましたが、近年、架線の切断などの事故が発生し、電車の安全運行を図るためには、線路、電路、車両の更新を含めた設備投資が不可欠との認識から、このほど、平成23年を初年度として平成32年までの10年間に約59億円の設備投資を主とする支援計画がされ、この日の総会で承認されました。一畑電車㈱の昌治修社長は「経営改善に取り組み、沿線自治体の期待に応えたい」と事業者としての意見表明を行いましたが、「安全運行のために多額の行政支援をうけるという意識が希薄」「支援が具体的な効果として経営改善にリンクしているという数値を提示すべき」とする厳しい指摘があり、改めて文書の提出を約定しました。