2月4日、平田文化館で北山地域シカ被害者の会が開催され、60名が出席しました。この日は、平成22年11、12月に実施された区画法による頭数調査の報告と23年度の捕獲などシカ対策に対する住民公聴として、島根県の要請で開催されたものです。弥山地域のシカの生息頭数は、従来、糞塊法、区画法、スポットライトセンサス法によって解析されてきましたが、数年にわたって推定生息頭数を上回る駆除を続けても一向に頭数が減少しないため、昨年、解析方法の再検討が要請され、島根県は、兵庫県立大学の岸本准教授にベイズ法による解析を依頼し、現在の頭数を1378頭(区画法では371頭)と推定し、公表しました。また、同時に出雲市から湖北地域の調査結果が報告され、弥山地域の生息密度を上回る341頭(区画法)の生息が推定されると発表されました。出席者からは、数年前までは目撃情報が寄せられる程度であった湖北地域について、「造林木の剥皮や農産物への食害などのシカ被害が顕著になりつつある」「北浜地区では山間地の草がほとんど食べ尽くされ、斜面の土砂崩落が報告されるなど深刻な事態となっている」「調査方法は確かなものか」などの意見があり、また、弥山地区の住民からは「いったい、何時になったら180頭になるのか」など、強い意見がありました。島根県、出雲市ともに23年度は徹底駆除を中心とした対応方針が説明され、わな免許の講習や免許取得者への助成などについて検討されるよう求められました。