出雲市在住の山林所有者の方から、韓竈神社から権現谷を経由し、大社町遙堪に至る稜線に向かって林業作業道の開設作業が行われいてることへの疑問が提起されました。「島根県林業公社の事業のようですが、何のために水源の上流で、しかも極めて急峻なところへ大規模な作業道を開設するのでしょう。下流の住民は何も知らされていないようですが・・・」と問われ、「まさか」と、返答に窮しました。早速、島根県の担当者に質したところ、「関係者への説明会は実施済み」とのことでした。ところが、詳しく聞いたところでは、関係者とは、山林所有者である出雲市と分収権を持つ出雲市高松町の生産森林組合のことで、下流域に居住する住民は含まれていないとのことに愕然としました。出雲市唐川町の韓竈神社周辺は、平成3年に大規模地滑りが発生し、広域簡易水道の水源に隣接するため、国、県が相当な予算を投入して防災工事を施工している地域です。人工林の伐採期を迎えた造林木を切り出すことは当然で、山林の適切管理の上からも重要なことではありますが、夥しいマツクイムシによる枯損木やシカによる剥皮被害木が放置されている現状で、一方的に資源の有効利用の観点のみを強調する姿勢には大きな違和感を覚えます。山林、とりわけ人工林は適切管理があって初めて防災や資源の循環利用に資するのであり、行政に都合の良い理屈で進めている場当たり林業政策の実態が垣間見えました。